
医学的根拠とは何か (岩波新書)
津田 敏秀
岩波書店 / 2013-11-20
この本について
仕事でも日常でも、何かのデータや医療ニュースを見たときに、「これ、どこまで信じていいんだろう…」とモヤッとすることがけっこうあります。専門家の意見もバラつくし、自分の判断軸が揺れやすいんですよね。僕も同じで、そのたびに立ち止まっています。 この本が良かったのは、「医学的根拠って一枚岩じゃない」という当たり前のようで知らなかった事実を、歴史と具体例で丁寧に見せてくれるところです。医師の経験を重んじる直感派、生物学的メカニズムを追うメカニズム派、人間集団のデータを比較する数量化派。この三つの立場が常にせめぎ合ってきた歴史を知ると、今の議論の揺らぎも少し冷静に眺められます。また、疫学が「病気になった人だけを見るのではなく、人口全体を比較する学問」だと腹落ちすると、ニュースで語られる数字の意味も変わります。福島や水俣病のケースがそのまま教科書代わりになっていて、判断の幅が広がる感覚がありました。 大げさに人生が変わるタイプの本ではないですが、「根拠って何?」といつも心のどこかで引っかかっている人には静かに効いてくると思います。特に、専門家の意見が割れる状況で自分の立ち位置を見失いがちな人には刺さる一冊です。
読書インサイト
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多くの読者は第2章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの56%が集中しています。
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