
色彩がわかれば絵画がわかる (光文社新書)
布施 英利
光文社 / 2013-12-20
この本について
色のことって、日常でずっと触れているはずなのに、いざ説明しようとすると途端に言葉が出てこない…そんなもどかしさを、僕自身ずっと抱えていました。写真を撮るときや部屋の色を決めるとき、「なんでこの色は浮いて見えるんだろう」とか、「同じ赤なのに印象が違うのは何で?」みたいな、小さな引っかかりが積み重なっていく感じです。 この本は、その正体を“感覚のまま”ではなく、“しくみとして”理解できるようにしてくれる一冊でした。赤と緑を並べると互いがより鮮やかに見える理由や、光と絵具では混ぜたときの明るさの行き先が正反対になること。さらには、背景の明度や彩度が、手前の色の見え方を引っ張ってしまうという、言われてみれば確かに、としか言いようのない現象まで、ちゃんと「どうしてそう見えるのか」がつながっていきます。感覚の謎が、ひとつずつ説明可能な世界に変わっていく感覚がありました。 読む前より、色を見るときの視点が少し増えます。街の看板の配色や、いつもと違う部屋の照明が与える印象の差が、ただの“気分”ではなく、目のしくみや色の関係性から説明できるようになる。僕と同じように、なんとなく色に振り回されてきた人には、静かに効く内容だと思います。こんな人に刺さります——「感覚的にしか扱えていなかった“色”を、少し言語化できるようになりたい人」。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第1章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの30%が集中しています。
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