
下剋上受験 両親は中卒 それでも娘は最難関中学を目指した!
桜井信一
日本工業新聞社 / 2014-07-26
この本について
勉強でも仕事でも、人に何かを教えるとき「言ったのにできてない」「どうして同じミスをするんだろう」と、つい相手に原因を求めてしまうことがあります。自分だって完璧じゃないのに、相手には注意深さや継続を求めてしまう。そんなズレに疲れてしまうことがあると思います。 『下剋上受験』は、中学受験の物語ではあるけれど、実際に刺さるのは「努力そのもの」よりも、その裏にある“親子がどう現実と向き合ったか”という部分でした。特に、知識を詰め込むより「取り出しやすいようにしまう工夫が必要だ」と気付く場面や、ミスを叱る前に「自分だったらできるか」と一度立ち止まる父親の姿が、すごく人間くさい。やり方そのものではなく、その裏にある気持ちや視点の向きを少しだけ変えてくれる本です。 もう一つ大きいのは、親が子どもの気持ちを“想像する”だけでなく、実際に同じ作業をやってみて初めて気付くという流れが何度も出てくること。相手の立場に立つって、言葉では簡単だけど本当に難しい。でも、この父親が徹夜で過去問を解きながら「一緒にやるとはこういうことか」と気付いていく過程は、子育てに限らず、人と仕事をするときにも強く響きます。 子どもの勉強に悩んでいる人だけじゃなく、「相手に求めすぎてしまう自分にしんどさを感じている人」にも届く本だと思います。ここに描かれているのは受験ではなく、考え方の整理と、気持ちの距離の縮め方でした。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第10章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの27%が集中しています。
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