
魔法をかける アオガク「箱根駅伝」制覇までの4000日
原晋、坂野公一
講談社 / 2015-04-17
この本について
仕事でも部活でも、チームをまとめようとして空回りしたり、自分だけ頑張っているように感じてしまう瞬間ってありますよね。誰にも強制されてないのに、目標の立て方や人との距離感で悩むのは、自分でも扱いづらいところです。僕も同じで、正論だけでは人は動かないし、かといって放任すればまとまらない…その狭間でよく足が止まります。 この本が面白いのは、原監督が最初から名将だったわけではなく、青学に来る前の営業マン時代の試行錯誤をそのままチームづくりに持ち込んでいるところです。選手の自主性を信じて「まず自分で考える」仕組みを作ったり、A4の紙に目標を書かせて階段のように落とし込んだり、抜け出した学生には怒鳴らず翌朝さらっと声をかけたり…。どれも特別な才能じゃなく、現場で考えた“人が動きやすい環境づくり”なんですよね。読んでいると、自分のチームや後輩との関わり方にも置き換えやすい具体性があります。 そして意外だったのが、原監督自身も挫折まみれで、崖っぷちでも「自信だけは折れなかった」という部分。退路を断つ覚悟を他人から突きつけられた経験を読むと、「ああ、この人も迷ってたんだな」と肩の力が抜けます。勝つ喜びを小さく積ませていく話も、理想論よりずっとリアルでした。 組織をまとめる立場だけど、自分だって迷う…そんな人ほど静かに刺さる本だと思います。
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