
明日のプランニング 伝わらない時代の「伝わる」方法 (講談社現代新書)
佐藤尚之
講談社 / 2015-05-20
この本について
仕事で「伝えているはずなのに、まったく届いていない気がする」というモヤモヤ、僕もずっと抱えていました。頑張って企画を作っても、反応が薄い。そもそも相手がどんな環境で情報を受け取っているのか、想像しきれていないまま動いていたんだと思います。情報が砂一粒レベルで流れ続ける世界では、努力量よりも前提の置き方のほうが大事でした。 この本が効くのは、まさにその「前提」を整えてくれるところです。まず、伝える目的は売りではなく“相手を喜ばせること”だと明確に言い切ってくれる。そこが腹落ちすると、伝え方の選択肢そのものが変わります。さらに、相手の“情報環境”を二つに切り分ける視点は、企画を立てるときにすぐ使える実践的なヒントでした。電車の中の広告を分解して考える、というシーンの描き方も、自分の仕事にそのまま持ち込めます。 もうひとつ心に残ったのは、誰に向けて伝えるのかを徹底的に具体化する姿勢です。ファンなのか、友人経由で届く人なのかで、企画そのものが変わる。砂の中に投げ込むんじゃなく、相手のいる場所にそっと置きに行くような感覚に近いです。 「伝える仕事をしていて、最近ちょっと迷子だな」と感じている人には特に刺さる一冊だと思います。余計な勇ましさはいらず、ただ相手の顔を思い浮かべるところからもう一度始めよう、そんな気持ちにさせてくれました。
読書インサイト
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