
子どもは「この場所」で襲われる(小学館新書)
小宮信夫
小学館 / 2015-12-06
この本について
子どもと歩いているとき、「ここは車が危ないよ」とは言えても、「ここで声をかけられたら連れていかれるかも」とまでは踏み込みにくいんですよね。相手が“どんな人か”は結局わからないし、見た目で判断できる自信もない。だからといって、ただ不安だけが積み上がっていく感じが続いていました。 この本が少し違うのは、犯罪者の“内面”ではなく、起きやすい“場所”に目を向けるところです。不審者探しに神経をすり減らさなくても、「入りやすく、見えにくい」場所を避けるだけで、リスクを大きく減らせるという視点は、日常の行動に落とし込みやすいと感じました。たとえば、公園の構造やトイレの位置、死角の有無など、親としてなんとなく気にしていたものが、理屈としてつながる感覚があります。 もう一つ刺さったのは、周りに人がいても安心ではない、という話です。誰かが気づくだろうと全員が思うと、逆に誰も動かない。あのスーパーの事例は重いですが、「自分が気づいたなら、とりあえず動く」という判断を、日常のなかで持つ大事さを教えてくれます。 不安を煽るタイプの本ではないし、すべてを完璧に守れるわけでもありません。でも、漠然とした心配を、行動に変えるための現実的なヒントがほしい人にはしっくりくると思います。自分もそのひとりでした。
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