
スタンフォード物理学再入門 量子力学
アート・フリードマン レオナルド・サスキンド and 森 弘之
日経BP / 2015-12-12
この本について
仕事でも日常でも、物事をちゃんと理解したつもりなのに、どこかで「本質をつかめていない気がする」とモヤモヤすることがあります。特に物理の話になると、古典力学と量子力学の境目が霧の中みたいで、結局どうつながっているのか分からないまま放置してしまいがちです。僕もその一人でした。 この本は、量子力学を“別世界の難しい理屈”としてではなく、「私たちが見ている世界をどう記述するか」という連続線上で語ってくれます。抜粋にもあるように、量子の記述が最も正確で、古典はその近似だという視点に触れると、今までバラバラだった知識が一つの地図の上に乗る感覚があります。また、キュービットを軸に話が進むので、量子計算の話としてだけでなく、あらゆる物理系をどう分解して考えるかという発想まで広がります。さらに、著者たちは難解な式を並べるより、「なぜそうなるのか」の直感を丁寧に拾い上げてくれるので、無理に理解を飛び越えさせられる感じがありません。 僕自身、抽象的な“量子っぽい話”で満足してしまっていた部分が、この本のおかげでようやく実体を持ってつながりました。概念の足場をつくりたい人ほど響くと思います。
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