
『夜と霧』ビクトール・フランクルの言葉 (ワニ文庫)
諸富祥彦
ベストセラーズ / 2016-01-20
この本について
仕事に追われていると、ふと「自分は何に答えようとして生きているんだろう」と立ち止まりたくなる瞬間があります。やることは山ほどあるのに、内側の声には耳を傾けられないまま一日が終わっていく。そんなモヤモヤを抱えている人ほど、この本に出てくる言葉が静かに響くはずです。 『夜と霧』の思想を現在語で読みやすくまとめた本ですが、説教くささはなく、「問いに向き合う姿勢」をそっと手渡してくれるような感触があります。人生から問われている、という視点に触れると、自分の悩みが「解かなきゃいけない問題」ではなく、「応答の仕方を選べる場」なんだと少しずつ見えてきます。また、何かに追われるように動き続けてしまう日々の中でも、立ち止まって考える時間を意識的につくる意味が腑に落ちます。孤独になる勇気という言葉も、無理にポジティブにならなくていいんだと肩がゆるむ感じがありました。 そして何より、「あなたを必要としている誰かや何かがある」という一文は、自分の存在を社会の中に置き直すきっかけになります。大きな決断を迫られているわけじゃなくても、今日どう振る舞うかを自分で選べる自由がある、と穏やかに背中を押してくれます。 自分の立ち位置がわからなくなった時、静かに深呼吸するみたいに読める一冊です。特に、忙しさの中で思考が置き去りになっている実感がある人に刺さると思います。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第4章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの40%が集中しています。
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