
なぜ危機に気づけなかったのか ― 組織を救うリーダーの問題発見力
マイケル・A・ロベルト and 飯田恒夫
英治出版 / 2010-02-24
この本について
仕事をしていると、「なんとなく違和感はあるのに、うまく言語化できないまま進んでしまうこと」があります。後から振り返って、あの小さな兆しに気づけていれば…と思うあの感じです。自分の思い込みやチームの空気が、知らないうちに“見えない問題”を隠してしまうことって本当に多いですよね。 この本は、そこを無理に前向きに解決しようとは言いません。むしろ、問題を“見つける”という一番地味で、一番避けられがちなプロセスに光を当てています。悪いニュースは寝かしても良くならないという話や、満足と言っていた顧客が大量に離れるデータなど、「気づくべきサインは実は目の前にある」ことを、具体例を使って淡々と示してくれます。さらに、人の言葉と行動は一致しないこと、類推力を鍛えることで見えないパターンをつかめること、そして失敗を“学びの材料”として扱う重要性など、日々の仕事で試せる視点が多いところが、この本の実用的なところだと思います。 個人的には、「人は自分の仮説に合う情報だけを集めてしまう」という指摘が刺さりました。だからこそ、フィルターを避ける仕組みや、実際の行動を観察する姿勢が必要になる。組織のどのレイヤーにいても、このあたりは他人事ではない気がします。 小さな違和感の正体をちゃんと見極めたい人に向いています。
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