
21世紀の戦争論 昭和史から考える (文春新書)
半藤一利、佐藤優
この本について
仕事でも組織でも、気づけば目の前の課題に振り回されて、大事なところを見落としていたのでは…と不安になることがあります。内部の空気や暗黙のルールにばかり意識が向いて、外の変化を拾えなくなるあの感じです。自分でもどう軌道修正すればいいのか分からないまま、日々の判断を続けている人は多いはずです。 この本を読むと、昭和の日本軍がまさに同じ状態に陥っていたことが静かに突きつけられます。閉じたサークルの中での評価基準が肥大化し、世界の情勢よりも派閥や点取りゲームのような仕事が優先されていく。その結果、重要な情報が軽視され、都合のいいシナリオに自分たちごと飲み込まれてしまう。読んでいて痛いのは、それが過去の話に思えないところで、現代の日本の構造的な危機と重なって見えてくる点です。 だからといって、この本が何か派手な答えをくれるわけではありません。ただ、組織がどんなふうに鈍っていくのか、そして自分自身もその一部になり得ることを、具体的な事例を通して冷静に見せてくれます。自分の思考のクセや、周囲の空気に同調してしまう瞬間に気づきやすくなるという意味で、じわっと効く本でした。 今の組織の流れにどこか違和感を覚えている人、あるいは自分の判断軸を持ち直したい人には特に刺さると思います。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第10章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの28%が集中しています。
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