
脳・心・人工知能 数理で脳を解き明かす (ブルーバックス)
甘利俊一
この本について
最近、自分の考え方や癖ってどこから来ているんだろう、とふと立ち止まることが増えました。努力で変えられる部分と、どうにもならない気がする部分の境目がよく分からなくて、結局「自分の脳の仕組みを知らないだけなんじゃないか」と思うことがあります。 この本を読んで驚いたのは、脳ってもっと雑で、もっと柔軟で、もっと“変わり続ける存在”なんだという事実でした。たとえば、使わない結合はどんどん消えて、必要な回路だけが残っていくとか、環境に合わせてシナプスの強さがゆっくり組み替わるとか。自分の得意不得意や思考の癖が「固定された才能」ではなく、日々の環境とのやり取りの結果なんだと知るだけで、少し肩の力が抜けました。 さらに面白いのは、記憶の扱い方や言語の習得の話です。海馬が短期記憶を整理して長期に移すという仕組みを知ると、「覚えられない自分」を責めるより、「脳に定着しやすい環境をつくる」ほうが現実的だなと思えてきます。臨界期の話もありますが、大人でも脳はちゃんと作り替わるという説明が丁寧で、変化が遅いと感じるときの励みにもなりました。 自分の思考や学び方をアップデートしたい人にしっくりくる一冊だと思います。脳を特別視するのではなく、現実の生活に近いところで「だから今こう感じるのか」という納得をくれる本でした。
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多くの読者は第2章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの43%が集中しています。
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