
世界史の大転換 常識が通じない時代の読み方 PHP新書
佐藤 優 and 宮家 邦彦
この本について
国際ニュースを見ていても、正直「いま世界で何が起きているのか」「自分の感覚で理解していいのか」が分からなくなることがあります。国同士の争いも、移民問題も、ナショナリズムの噴き上がりも、表面だけ追っていると理由がつかめないまま流れていく感じがあるんですよね。僕もずっとそのもやもやを抱えていました。 この本が助かったのは、いまの出来事を「偶然の連続」としてではなく、長い歴史や思想の流れの上で読み直せたことです。例えば、新自由主義が個人をばらばらにし、その隙間を埋めるようにナショナリズムや原理主義が力を持つ構造。あるいは、ロシアや中国が近代的な国民国家とは異なる成り立ちを持っていて、その前提が外交や社会の動きを左右しているという視点。さらに、移民問題や難民流入に対して欧州が揺れる背景にも、宗教・歴史・アイデンティティが複雑に絡んでいることが腑に落ちました。目の前のニュースが「点」ではなく、「線」としてつながってくる感覚があります。 世界の動きを完全に理解するなんて無理ですが、少なくとも「なぜそうなるのか」を掴むための土台は手に入ります。ニュースの一つひとつに振り回されて疲れてしまう人よりも、むしろ「どう読めばいいかわからないまま置いていかれてる気がする」という人ほど刺さる本だと思います。
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