
不屈の棋士 (講談社現代新書)
大川慎太郎
この本について
仕事でも勉強でも、答えだけ追いかけてしまって「結局、自分は何が分かっていないのか」が見えなくなるときがありますよね。将棋の話に限らず、情報が増えれば増えるほど迷いが深くなる感じ、けっこう共通していると思います。僕も評価値みたいな“便利な指標”に振り回されて、判断が雑になることがあります。 『不屈の棋士』が面白いのは、トップ棋士たちがまさにその“判断の揺れ”と向き合っているところです。抜粋にもある通り、羽生さんが「答えだけでは学べない」「人間は必ずミスをする」と語る場面は、将棋の話でありつつ、自分の仕事の進め方にそのまま刺さるんですよね。過程が見えないと本質は分からないとか、評価値をそのまま信じると痛い目を見るとか、耳が痛いけど手放せない視点ばかりです。 さらに、認知容易性の話も印象的でした。自分が“親しみを感じる情報に寄っていく”という癖は、普段の選択にも思い当たることが多いはず。新しい価値観やツールにどう向き合うかという点で、棋士たちの迷い方は意外なほど生活に近いんです。 将棋ファンでなくても、「情報が多い世界でどう学ぶか」にモヤモヤしている人には刺さりやすい本だと思います。棋士たちの言葉を借りながら、自分の判断の癖をそっと見直したいときにちょうどいい一冊です。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第3章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの62%が集中しています。
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