
日本の伝統 (光文社知恵の森文庫)
岡本 太郎
西東社 / 2018-12-02
この本について
仕事でも生活でも、「これは本物なのか、ただの型どおりなのか」が気になる瞬間ってありませんか。伝統とか歴史を前にすると、ありがたがるべきなのか、距離をとるべきなのか分からなくなって、どこに立てばいいのか混乱することがあります。ぼく自身、京都の名所を見ても感動より違和感が勝つことがあって、その理由が言語化できずにずっともやもやしていました。 岡本太郎の『日本の伝統』は、そのもやもやに正面から切り込んできます。手入れされすぎた庭の「刈りたての頭みたいなよそよそしさ」への指摘を読むと、感じていた違和感が急に具体的な形を持つんです。そして、「伝統は現代の要請と切り離せない」という言葉で、昔を守るか否かという二択じゃなく、自分がいま直面している課題から過去を照らし直せばいいのだと気づかされます。さらに、私的な庭と公共性の話は、今の働き方や都市にある閉塞感ともどこか通じていて、伝統の話なのに自分の生活の問題に直結してくる感覚があります。 「伝統って言葉に距離を感じるけど、本当はどう向き合えばいいのか」を考えたい人に刺さる一冊だと思います。過去の知識を増やす本というより、いまの自分の感覚を確かめ直すための道具になる本です。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第2章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの33%が集中しています。
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