
東芝 粉飾の原点
小笠原 啓
日経BP / 2016-07-15
この本について
仕事で「これ本当に正しい判断なんだろうか」とか、「組織の中でズレを感じても、結局うやむやになっていくよな…」みたいなモヤモヤってありますよね。自分も現場と経営の間で説明がねじ曲がっていく瞬間を見るたびに、どこで線が引けなくなるのか気になっていました。 『東芝 粉飾の原点』を読むと、その“線がにじむ瞬間”がとても具体的に描かれています。たとえば、不正と誤謬の言い換えがどれだけ都合よく使われるのかとか、査定という仕組みが固定費の調整を通じて現場の判断を濁らせていく様子とか、第三者委の調査範囲さえ会社側の意向で狭められていく現実とか。抜粋を見ても、読者の皆さんが「言葉の使い方」や「調査の限界」「現場の固定費調整」に保存しているのは、まさにその曖昧さが起点になって組織全体がゆがむ怖さに触れたからだと思います。 もちろん、この本を読んだからといって不正を完全に見抜けるようになるわけではありません。でも、どんな組織でも起こりうる“ズレの積み重ね”を具体的に想像できるようになるのは大きいです。自分の職場で「これ放っておくと危ないかも」と気づける場面が増えるという意味で、現実的に効く一冊でした。 組織の空気に違和感を覚えたことがある人ほど、静かに刺さる本だと思います。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第5章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの33%が集中しています。
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