
行動経済学の逆襲 (早川書房)
リチャード セイラー and 遠藤 真美
早川書房 / 2019-10-17
この本について
気づくと、やらなきゃと思ってることほど後回しにしてしまったり、正しいはずの選択よりも、なんとなく惰性で続けていることを優先してしまったりします。頭ではわかってるのに動けない、このモヤモヤはけっこう根深いですよね。自分の意思が弱いとか、性格の問題だと片づけるのも違う気がする。そんなときに、この本の視点がけっこう効きました。 行動経済学と聞くと難しそうですが、本書が扱っているのは「人間がそもそも完璧じゃない」という前提です。たとえば、ちょっとした手間があるだけで行動が止まるとか、過去に払ったコストを忘れられずに無駄な選択を続けてしまうとか、そういう現実に即した“人間側の事情”が丁寧に説明されているんですよね。読んでいるうちに、自分の行動のクセが「怠け」ではなく、仕組みとして自然に起きているものだとわかって、妙に肩の力が抜けました。また、行動を変えるときに邪魔をしている障害をどう取り除けばいいのか――心理学寄りの事例まで踏み込んで書かれているので、机上の空論で終わらないのもありがたいところです。 自分の習慣がなぜうまく回らないのかを、責めずに理解したい人にはちょうどいい一冊だと思います。
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