
成城石井はなぜ安くないのに選ばれるのか
上阪徹
あさ出版
この本について
仕事でも日常でも、「相手のニーズをちゃんとつかまなきゃ」と焦るわりに、アンケートを取ってもピンとこなかったり、チームに指示を出しても空回りしたり…そんなこと、けっこうあります。自分だけが下手なのかなと思いがちですが、この本を読むと、そもそもの前提の置き方が違うだけなのかもしれない、と少し気が楽になります。 成城石井は、細かいマーケ分析もやらないし、新店のリサーチもしない。でも、目の前の顧客の“生の反応”や、店舗ごとに積み上がる小さな気づきには徹底的に向き合う。従業員への声がけや、レジでのちょっとした会話、バイヤーの熱量の共有など、一見すると地味なところが実は効いている。読んでいて、「ああ、組織ってこういう小さな摩擦がいちばん効くんだよな」と思い当たる場面が多かったです。 そしてもうひとつ印象に残るのが、手間を惜しまない姿勢。定温輸送でワインを運ぶとか、全国の農家と直接つながり続けるとか、一日のように新作の総菜を生み出すとか…派手さはないけれど、結果として“ちゃんと選ばれる理由”になっている。数字やロジックで割り切れない部分に、商売の核があるんだとあらためて感じました。 「正解の型より、現場の小さな積み重ねに興味がある人」に特に刺さる一冊です。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第4章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの21%が集中しています。
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