
キリンビール高知支店の奇跡 勝利の法則は現場で拾え! (講談社+α新書)
田村潤
この本について
仕事で迷っていると、つい「施策が多すぎて何から手をつければいいんだ」とか「結局、上が決めた方針に従うだけなんじゃないか」と感じることがあります。自分もよくその沼にハマるのですが、この本を読むと、現場で立ち止まってしまう理由がもう少し具体的に見えてきます。 たとえば「指示待ちから抜けられない」という悩み。著者は、現場で仮説を立てて動き、10秒でもいいから接点を増やすような地道な行動を積み重ねることで、主体性が育っていくと語ります。大きな戦略より、まずは目の前のお客さんに喜んでもらえるかどうか。高知支店が実際にそうやって状況を変えていった話は、決して派手ではないけれど、妙に実感があります。 もうひとつは、「会社の施策が多すぎて本質が見えない」というモヤモヤ。著者は、上から降ってくるキャンペーンをこなす前に、理念から今週の行動まで一本の軸でつなぐ重要性を強調しています。これは精神論ではなく、価格競争に走らず、現場の裁量が効く売り場で信頼関係を積み上げるといった、具体的な判断の場面で効いてくる内容です。市場を止まったものとして見るか、うねりを起こせるものとして見るか。その視点の違いが、けっこう大きい。 派手な成功術ではないけれど、「現場で動くしかないと分かりつつ、どこから変えればいいのか分からない」という人には刺さる本だと思います。読んだあと、自分の足で拾えるものがまだある気がしてきます。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第3章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの14%が集中しています。
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