
住友銀行秘史
國重惇史
講談社 / 2016-10-06
この本について
仕事で判断を迫られたとき、頭ではわかっているのに腹が決まらないまま時間だけが過ぎることがあります。正しい手順も、周囲の空気も大事だと分かっているのに、どうにも自分の芯が見えなくなる瞬間があるんですよね。 『住友銀行秘史』を読むと、そのモヤモヤが少し整理されます。國重氏の行動は豪快に見えて、実は細部まで異常なほどこだわっているし、誰よりも孤独な判断を背負っています。支店長自ら外回りし、帰宅後は風呂の間に奥さんにテープを起こしてもらい、さっぱりした頭で明日の一手を考える。こういう「地味だけど覚悟のにじむ習慣」が淡々と描かれていて、自分がいまどこで手を抜いているのかがはっきりする感覚があります。 もう一つ刺さるのは、「ローマ法王に仕えるにあらず、神に仕える」というスタンスです。組織の論理と自分の信念がズレたとき、表面上は従っていても心の中では「うるせえ、もう我慢できない」と思っていたと書かれている。理想論ではなく、本気で悩みながらも自分の線だけは曲げない人間の温度があります。 大げさな成功論ではなく、プレッシャーの中で自分の判断を守りたい人に向く一冊です。特に、「攻めたいのに失敗が怖い」「細部の詰めが甘いと言われがち」と感じている人には、静かに効きます。
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ハイライト密度
多くの読者は第1章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの53%が集中しています。
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