移民の経済学

移民の経済学

ベンジャミン・パウエル, 藪下 史郎, 佐藤 綾野, 鈴木 久美, and 中田 勇人

東洋経済新報社 / 2016-10-28

累計読者数6
平均ハイライト数 9件/人
推定読了時間 約5時間17分
star総合評価 43/100
start序盤集中型

この本について

移民のニュースを見るたびに、「結局、誰が得して誰が損するのか」「数字の話になると急に難しくなる」とモヤッとしてしまうことがあります。良い悪いの議論より前に、そもそも“何が起きているのか”がつかめないまま、自分の意見もふわふわしたまま…。僕自身、ずっとそんな感じでした。 この本は、そこを静かに整えてくれます。例えば、多くの読者が保存していた「母国の人的資本がむしろ増えることがある」という記述。直感とは逆ですが、移住の可能性が学習投資を引き上げ、結局そのまま残る人のスキルまで底上げされる、という事例が丁寧に示されています。また、「移民が賃金を押し下げる」といった一般的な不安に対しても、影響は局所的で小さい場合が多い、と具体的な研究が積み上げられていて、感覚とデータのズレに気づけます。さらに、もし国境の壁を少し緩めるだけで世界の富が大きく増える、という話も単なる理想論ではなく、複数の計量分析を通して説明されていて、視野が急に広がる感覚がありました。 移民問題を「賛成か反対か」の二択で語るのに疲れてきた人、自分の中の判断基準をもう少し落ち着いて整えたい人には、特に刺さると思います。数字や理論が出てきますが、読み進めるほどに、感情で揺れていた部分にゆっくり輪郭が戻ってくる本でした。

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書籍情報(出版社紹介・目次)expand_more

出版社による紹介

「移民は雇用を奪い、犯罪を増やす」という事実でない感情論を排し、データと経済学的分析から正しく移民の影響を明らかにする書。
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