
RANGE(レンジ) 知識の「幅」が最強の武器になる
デイビッド・エプスタイン, 東方 雅美, and 中室 牧子
日経BP / 2020-03-27
この本について
仕事でも日常でも、同じパターンにハマってしまう感覚がある人は多いと思います。経験を積んでいるはずなのに、少し条件が変わると急に動けなくなるあの感じです。自分も専門に寄りかかりすぎて視野が固まっているのでは、と何度も思いました。 『RANGE』を読んで印象的だったのは、「幅を持っている人ほど、未知の状況でちゃんと動ける」という話が、具体的な例で淡々と語られていたことです。チェスの戦術のように正解が繰り返される“親切な”環境なら専門特化が効くけれど、現実の仕事のようにフィードバックは遅くルールも曖昧な“意地悪な”環境では、外の経験を持ち込める人のほうが強い。経験に頼るほど間違いを強化してしまう場面がある、という指摘はかなり刺さりました。 もうひとつは、上手い人ほど若い頃にいろいろ試していたという話。体験期間を抜かした“最短ルート”がそもそも存在しないという視点は、迷走中の自分を少しだけ許せる感じがしました。抽象的な能力や概念のつながり方が、時間とともにじわじわ育つという説明にも救われました。 専門性に誇りはあるけれど、それだけでは戦えない気がしている人にとって、この本は「視野を広げろ」という雑なアドバイスではなく、幅がどう効くのかを静かに示してくれます。こういう本が必要なタイミングって、きっと誰にでも来ると思います。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第1章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの26%が集中しています。
読書の順序
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