
権力の日本人 双調平家物語ノート1
橋本治
講談社 / 2006-03-28
この本について
仕事でも人間関係でも、「あの人が評価されるのは能力じゃなくて立場だからだよな…」と感じてしまう瞬間ってありますよね。自分の努力とは別のところで物事が動いていく感じに、なんとなく割り切れなさが残る。そんなモヤモヤに向き合いたいとき、橋本治の『権力の日本人』はけっこう効きます。 平安時代なんて昔話だと思っていたのに、読んでみると「摂関家はこうで、太政大臣はこういうガス抜きで…」という権力配置の“仕組み”がやたら生々しくて、むしろ今の組織より説明がつくんじゃないかと思うくらいです。生まれがすべての世界だからこそ、論理で自分の立場を守る。そこが妙にリアルで、「ああ、自分の見えている理不尽って歴史的にはしっかりパターン化されてるんだな」と思えてくるんですよね。 そして『平家物語』のなかで、平家の行いが必ずしも即「悪行」として描かれていない部分に触れると、善悪の線引きってこんなに状況次第なんだと気づかされます。人の評価や噂に振り回されがちなとき、この視点はけっこう心が落ち着きます。 権力や組織の「見えない仕組み」にずっと違和感を抱えてきた人に刺さる一冊だと思います。自分の悩みが少し距離を置いて見えるようになる、そんな読書時間でした。
読書インサイト
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多くの読者は第1章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの38%が集中しています。
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