
上司は思いつきでものを言う 橋本治流ビジネス書 (集英社新書)
橋本治
この本について
上司から「よく考えて」って言われた瞬間、なんとなく自分が悪い側に立たされる感じがして、モヤッとすることありませんか。こっちはこっちなりに考えてるのに、言われた途端に思考が濁るというか、正しい方向が急に分からなくなるあの感じ。僕もずっとあれの正体が分からなくて、無駄に疲れていました。 この本が面白いのは、「上司の思いつき」は個人の能力よりも、サラリーマン社会そのものが生む構造だと割り切ってくれるところです。だから、無理に反論したり改善しようとする前に、まず聞き流すという選択肢があることを教えてくれる。さらに、「よく考えろ」に隠れた“答えは相手が握っている”という前提を丁寧にほどいてくれるので、自分の思考まで相手の都合に乗っ取られない距離感がつかめてきます。 もう一つ刺さったのは、「上司は現場から離れている」という事実を前提に、どう伝えるかをデザインした方が楽になる、という視点です。上司をバカ扱いするでもなく、逆に過度に期待するでもなく、“伝わる言い方”を淡々と作るだけで仕事の摩耗が減る。僕はこれを知ってから、企画書の書き直しがだいぶ減りました。 職場のコミュニケーションで無駄に疲れがちな人、特に「上司との距離感がつかめない」と感じている人にじわっと効く一冊だと思います。
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