
生きていくあなたへ 105歳 どうしても遺したかった言葉 (幻冬舎単行本)
日野原重明
この本について
最近、自分の時間の使い方がこれでいいのかとか、身近な人にうまく優しくできないまま一日が終わってしまうとか、そんな小さなひっかかりを抱えたまま過ごしてしまうことがあります。理想の自分と現実の自分のあいだで揺れて、気持ちばかり先に疲れてしまうような日もありますよね。 この本に出てくる言葉は、そういう「答えが出ないまま積もっていく悩み」の温度にすごく近いんです。たとえば「命は使える時間の中にある」という視点は、焦りを煽るものではなく、いまの選び方をそっと整えてくれる感じがあります。誰かを愛そうとするとき、まず自分の心をやわらかく保つという話も、具体的だからこそ日常に落としやすい。さらに、別れや不条理をどう受け止めるかという場面でも、「悲しみの先に出会いの意味を見る」という言い方が、無理に前向きになれと言わず、でも立ち上がるきっかけを残してくれます。 105年生きた人の言葉だから重い…というより、迷いながら生きている自分と並走してくれるような距離感があります。特に「なぜやるのか」を自分に問い続ける姿勢は、働き方や人との関わり方に違う風を入れてくれると思います。身近な誰かを大切にしたいのに、うまくできないと感じている人には、静かに刺さるはずです。 大きな変化を求めている人よりも、「いまの自分を少しだけ扱いやすくしたい」という人に届く本だと思います。
読書インサイト
ハイライト密度
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