
いとも優雅な意地悪の教本 (集英社新書)
橋本治
集英社 / 2017-09
この本について
最近、「あれ、この人なんでこんな意地悪なんだろう?」とか、「自分は意地悪したいわけじゃないのに、つい棘のある言い方をしてしまう…」みたいなモヤモヤを抱えることが多いなと思います。人間関係って、単純な“性格の問題”に見えて、その裏にある立場とか自己認識がかなり影響してるんですよね。でもそこを真正面から語ってくれる本って意外と少ない。 橋本治の『いとも優雅な意地悪の教本』は、まさにその“見えにくい構造”を軽やかにほどいてくれます。たとえば、「意地悪」と「暴力」を分けて考える視点。自分は本流だと思っている人は意地悪をする必要がなく、むしろ堂々と“暴力的”になれる。逆に、立場が微妙に不安定な人ほど“意地悪”という形でのアリバイ作りをする。こう言われると、職場での課長と部長の差し込み具合を妙に思い出してしまいます。また、知性とモラルを分けてみる視点も新鮮で、「ちゃんとして見える人なのに何か薄っぺらい」という感覚の理由が腑に落ちる部分があります。 読んでいて「なるほど、だから私はあの場面で妙にイラッとしたのか」とか、「あの人の言動は単に悪意じゃなくて、構造から来てるのかもしれない」といった、小さな理解がじわじわ積み上がる本です。派手に人生が変わるタイプではないけれど、日常の見え方が少し変わる。その変化が好きな人には刺さると思います。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第2章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの18%が集中しています。
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