
公務員の「異動」の教科書
堤直規
学陽書房 / 2017-06
この本について
異動の時期って、毎回ちょっと落ち着かないですよね。新しい業務を前に「まず何から押さえればいいんだろう」と思いながら、気づけば目の前の手続きに流されていく。自分も何度もそうでした。特に、公務員の仕事は細かいルールが多いぶん、全体像がつかめないまま走り出してしまいがちです。 この本がありがたかったのは、「まずどこを見ると仕事の“地図”が手に入るのか」を丁寧に示してくれるところでした。たとえば、課長レクをただの説明で終わらせず、そこから課の課題や優先順位を拾いにいく視点。あるいは、予算や決算の資料を“読み物”として扱う発想。最初の2か月で全体の流れをつかむ、という考え方も、日々の業務に追われがちな自分には新鮮でした。また、ミスやトラブルをA4一枚にまとめておく、異動当初の違和感をメモしておくといった習慣は、実務のリアリティがあってすぐ試したくなります。 読んでみて思ったのは、これは「異動の乗り切り方」じゃなくて、「異動のたびに仕事のレベルを上げるための土台づくり」の本なんだということです。決まった仕事を効率よくこなす段階から抜けて、チームを動かせる中堅に向かっていきたい人には、とても刺さるはずです。異動が不安な人よりも、「この3年間で何を残せるだろう」と考えたい人に向いています。 異動でモヤモヤしているけれど、少し視点を変えたい人にちょうどいい一冊でした。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第3章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの20%が集中しています。
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