
脳科学捜査官 真田夏希 (角川文庫)
鳴神 響一
この本について
仕事でも日常でも、目の前の出来事に対して「なんで自分はこんな反応をしてしまうんだろう」と戸惑う瞬間があると思います。頭では落ち着きたいのに、感情が先に走ったり、逆に大事な場面でぼんやりしてしまったり。自分の思考のクセが読めず、モヤっとしたまま終わる日が続くこともあります。 『脳科学捜査官 真田夏希』を読んでいて面白いのは、事件そのものよりも、登場人物がどう思考し、どう判断を誤り、どう切り替えていくのかが丁寧に描かれているところです。特に、大脳がデフォルト・モード・ネットワークに入る瞬間の描写や、地下駐車場のような閉ざされた空間で人がどう行動を変えるのかといった細部が、意外と自分の生活にもそのまま当てはまってきます。また、シャーデンフロイデを利用した“受け手の反応のつくり方”の話は、他人の心理を読むうえで小さなヒントになるはずです。 ミステリーとしてのテンポを楽しみつつ、自分の思考の癖を外側から眺められるのがこの作品の良さだと思います。人の判断や行動の裏側にある“脳の動き”に興味がある人には、特に刺さるはずです。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第1章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの33%が集中しています。
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