
なぜ古典を読むのか (河出文庫)
イタロ・カルヴィーノ and 須賀敦子
河出書房新社 / 2012-04-04
この本について
最近、「本を読んでいるはずなのに、自分の中に何も残っていない気がする」とか、「古典って結局“教養っぽいもの”でしょ」と思って手が伸びないことが多いかもしれません。僕も同じで、忙しさや情報の波にさらわれて、じっくり読む気力が削られていく時期がありました。 この本が面白いのは、古典を“えらい本”として持ち上げるのではなく、もっと個人的で不安定な読書の話として語ってくれるところです。たとえば、いらいらしている時でも読めるとか、読んでも覚えていないのが自然だとか、むしろその「覚えていなさ」があとで効いてくるとか。読み終えて何か変わった気がする、というより、じわじわ種が残る感じに近いです。そして、古典とは「知っているつもりなのに、いざ読むと自分だけの作品として立ち上がってくるものだ」という視点は、読み方そのものを少し楽にしてくれます。 個人的には、“時事の騒音をBGMにしながらでも読める”という感覚が救いでした。完璧に整った環境じゃなくても、今の自分で読めばいい。それでも何かしらの火花が出る瞬間があれば、それで十分なんだと思えます。 日々の情報に疲れて、「自分の軸みたいなものがどこかに行ってしまった」と感じる人に刺さる一冊です。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第6章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの22%が集中しています。
読書の順序
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