
調査する人生
岸 政彦
この本について
人の話を聞いても、どこまで踏み込んでいいのか分からないまま終わってしまうことが多いんですよね。相手の言葉をそのまま受け取るだけだと、結局「なるほど」で終わってしまって、状況の奥にあるものまで届かない感じがあると思います。自分の仕事でも、人の話を扱うほど「説明の精度ってどう上げればいいんだろう」と悩む場面が増えました。 『調査する人生』が面白いのは、そのモヤモヤに対して、派手な答えではなく「視点の置き方」をそっと差し出してくれるところです。たとえば、いきなり核心だけ聞こうとするんじゃなくて、生活の流れ全体を一緒に見にいくこと。テーマよりも、その人がどういう毎日を生きているのかに寄り添うことで、同じ言葉が全然違う意味を帯びてくる感覚があります。また、相手を「かわいそう」か「たくましい」かのどちらかに回収せず、その中間にある揺れや矛盾をそのまま書く姿勢も印象的で、自分が人を見るときの癖に気づかされます。 もうひとつ、この本は「他者理解って、一発で分かろうとするほど遠ざかる」という現実をそのまま描いています。調査というより、耳コピのように相手の生活のリズムを写し取る作業に近い。そのプロセスを丁寧に追っていくと、人を理解するって特別な技術じゃなくて、ディテールをちゃんと見る根気なんだなと気づかされました。 誰かの話を扱う仕事をしている人や、日常の人間関係でもう少し丁寧に世界を見たいと思っている人には静かに刺さる本だと思います。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第7章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの18%が集中しています。
読書の順序
この本に似ている本
すべて見る arrow_right_alt書籍情報(出版社紹介・目次)expand_more
出版社による紹介
BookNotion をお使いの方へ
この本の指標は、あなたの本棚でも見られます
このページで見ている読者数・精読度・完走率は、あなた自身の本にも表示できます。BookNotion をお使いなら、下のリンクを開くだけで自分のデータが出ます(ログイン操作は不要です)。
読んだ内容を、もう忘れない。
BookNotion Zなら、Kindleのハイライトを自動で保存・整理。Notionにエクスポートして、いつでも振り返れます。
クレジットカード不要




