
怖くて眠れなくなる植物学
稲垣 栄洋
PHP研究所 / 2017-07-14
この本について
仕事でも日常でも、「なんでこんなに思い通りにいかないんだろう」と立ち止まることがあります。頑張って整えたつもりでも、環境が変わればまた振り出しに戻るような感覚。自分の“耐性のなさ”や“揺らぎ”ばかり気にしてしまう時期ってありますよね。 『怖くて眠れなくなる植物学』を読んで感じたのは、植物の世界はそんな人間の感覚とはまったく違うルールで動いているということです。たとえば、傷つけばカルスという未分化の細胞をつくって再生を始めてしまうし、個体という概念さえ曖昧なヒガンバナのように、永遠に近い時間軸で生き続けるものもいる。「そもそも生命って、こんなに形が自由でいいんだ」と思わされる瞬間が何度もありました。自分の変化のスピードや生き方に対して、少し距離が置けるようになる本です。 人間は揃うことを求めがちだけど、植物は揃わない方を選ぶ。汚れた環境でこそ力を発揮するホテイアオイのように、「正しい環境」に縛られない生き方もある。そんな視点の転換が、今の自分にけっこう効きました。 自分のペースで生きたいけれど、どうしても比べてしまう人に刺さる一冊だと思います。
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