
禅の教室 坐禅でつかむ仏教の真髄 (中公新書)
藤田一照、伊藤比呂美
この本について
最近、どうにも「自分をなんとかしなきゃ」と力が入ってばかりで、座っても落ち着かない…そんな感覚になることがありませんか。静かにしたいだけなのに、逆に内側のざわつきが増える感じ。僕もずっとそのループにいました。 この本が少し違ったのは、「坐禅=今の自分をよくするための手段」と思い込んでいた前提をひっくり返してくれたところです。煩悩を消すとか、集中力を上げるとか、そういう“目的”をいったん脇に置くと、坐禅の風景がまったく変わるんですよね。何かを足したり引いたりして現状をいじろうとするクセそのものが、僕の苦しさを増幅していたんだと気づかされました。また、縁起の考え方に触れると、「外から災難が降ってくる」という感覚もだいぶ揺らぎます。自分がつくりあげた物語を少し脇に置くと、出来事の見え方がまるごと変わる瞬間がある。 さらに印象に残ったのは、坐禅が“姿勢の形”ではなく“ある状態”だという話です。頑張って耐える行でも、自分を改善するプロジェクトでもなく、まずは起きていることをそのまま受け取るところから始まる。少なくとも僕は、その視点を知ってから、坐ることへの構えがずいぶん楽になりました。 日々「もっとうまくやらなきゃ」と気持ちが固くなりがちな人に刺さる一冊だと思います。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第1章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの35%が集中しています。
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