
ゴリラからの警告「人間社会、ここがおかしい」 (毎日新聞出版)
山極 寿一
この本について
最近、人と話していても「なんでこんなに余裕がないんだろう」とか、「みんな自分のことで精一杯に見えるな」と感じることが増えました。自分も例外ではなくて、気づくと効率とか成果ばかり考えてしまって、誰かとゆっくり向き合う感じが薄れていく。そんなモヤモヤに刺さったのが、この本でした。 山極さんは、人間がもともと“どうやって他者と関係をつくってきたか”を、食事や共同体の歴史から描いています。たとえば、食べ物を分け合うには「相手も自分も同じ存在だ」と感じられる心が必要だという話があって、そこでハッとしました。今の社会では、その感覚がごっそり抜け落ちたまま、スピードだけが上がっているのかもしれないと。 また、人間は目を見て同調したり、食卓で関係を調整したり、身体ではなく“社会力”で進化してきたという視点も、日常の行動を見直すきっかけになります。たとえば、最近オンラインばかりで雑談が減っていたけれど、あれこそが信頼を育てる場だったんだと気づけました。 「効率が上がっているのに、人間関係だけ妙に薄く感じる」と思う人には、とくに響くはずです。大それた処方箋ではなく、ただ“人間って本来どう生きてきたんだっけ”という原点に立ち返らせてくれる一冊です。
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多くの読者は第4章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの29%が集中しています。
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