
幸福とは何か ──思考実験で学ぶ倫理学入門 (ちくまプリマー新書)
森村進
この本について
最近、「自分は幸福なのか?」とふと思う瞬間が増えた気がします。仕事がうまくいっていても、なんとなく満たされない日があったり、逆に大変な時期なのに妙に落ち着いていたり。そのたびに、そもそも自分は何を基準に“幸福”を判断しているんだろう、と迷子になることが多いんですよね。 『幸福とは何か』は、そのモヤモヤにいきなり答えを出してくれる本ではありません。ただ、「快楽」「欲求」「客観的な条件」など、幸福をめぐる考え方を一度バラして見せてくれるので、自分がどの視点に引っ張られているのかがはっきりしてきます。たとえば、瞬間的な快楽より“高級な快楽”が長期的な幸福に寄与するという議論や、欲求をどこまで本人基準で扱うべきかという迷いは、日々の選択そのものに直結する話でした。また、「幸福は測りやすさだけで決まらない」という指摘は、効率的に幸せを目指そうとして空回りしていた自分にはけっこう刺さりました。 人生の指針を教えてくれるタイプの本ではないですが、逆にそこが良くて、自分の答えを自分の手で組み立てる土台をくれます。もし「幸福って結局なんなんだろう」と立ち止まることがある人には、かなり相性がいいと思います。
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