
入門 起業の科学
田所 雅之
日経BP / 2019-03-01
この本について
起業のアイデアを考えていると、だんだん自分の考えが正しいのか、そもそも何を確かめればいいのか分からなくなることがあります。細かい改善を続けるべきなのか、思い切って方向転換すべきなのかも迷いどころで、気づけば「考えているだけ」で時間が過ぎていくあの感じ、よく分かります。 『入門 起業の科学』は、そういう宙ぶらりんな状態にいるときに、地に足をつけてくれる本でした。特に、最初のアイデアはほぼ確実に変わること、だからこそ「課題の質を上げる」ことにまず集中するという視点は、自分のやり方をやさしく矯正してくれます。誰にでも良く見えるアイデアより、100人中1人が強く反応するものを探す姿勢も、妙に腹落ちしました。また、創業者自身がその課題に原体験を持てているかどうかが熱量を支える、という話は、机上の空論で走りそうになっていたときに何度も思い出したポイントです。 全体として、この本は「最初から完璧にしようとしないでいい」という安心感と、「だからこそ正しい順番で確かめていこう」という現実的な道筋を並べて示してくれます。特に、自分のアイデアに自信が持てない人や、方向性が固まりきらないまま動き出せずにいる人には刺さると思います。こういう悩みはみんな抱えているので、ひとりで抱え込まなくて大丈夫です。
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