
デザインされたギャンブル依存症
ナターシャ・ダウ・シュール and 日暮 雅通
この本について
人と関わる仕事をしていると、休みの日なのに誰とも話したくない時ってありますよね。家にいても気が休まらず、スマホを見るだけで疲れてしまうようなあの感じ。逃げたいわけじゃないのに、どこに身を置けばいいのか分からなくなる瞬間があると思います。 『デザインされたギャンブル依存症』を読んで驚いたのは、スロットにのめり込む人たちが求めているのは「興奮」よりも「何も感じなくていい場所」だという点でした。ゾーンに入ることで他者から切り離され、意識が静かになっていく。その背景には、仕事での過剰な対人負荷や、人間関係への不信、ただ静かでいたいという願いがある。本書は、依存症という大きなラベルでは説明しきれない“日常の延長線にある心理”を丁寧に描いています。 もうひとつ刺さったのは、依存の核心が「勝つことより、続けること」になっていく構造です。マシンの仕組みを理解したくない理由や、清算ボタンが選択肢に入らなくなる理由など、行動の裏側にある“確実さへのあがき”が言語化されていて、自分の癖や逃げ場の探し方にも思い当たる部分がありました。 人間関係に疲れやすい人や、頭を空っぽにしたくてついルーティン行動に逃げてしまう人には、かなり刺さる内容だと思います。自分の弱さを責めずに、「なぜそうなるのか」を少し立体的に理解できる本でした。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第4章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの20%が集中しています。
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