
IT負債 基幹系システム「2025年の崖」を飛び越えろ
室脇 慶彦
日経BP / 2019-06-14
この本について
基幹システムまわりで「どこから手をつければいいのか…」と毎回ふわっとした疲れだけ残る、あの感じ。部分最適の積み重ねで影響調査に追われたり、PoCが形だけになったり、事業側とIT側の温度差に挟まれたり。自分も現場で同じモヤモヤをずっと抱えていました。 この本がよかったのは、理想論ではなく、現実の“詰まりポイント”をそのまま言語化してくれるところです。たとえば、三者が同じテーブルで仮説検証をまわすPoCのつくり方や、改修工数の大半を占める影響範囲とテストをどう短縮するかといった、日々の苦労に直結した視点が多い。さらに、密結合の構造がなぜ変化を阻むのか、マイクロサービスを採用するときに何がボトルネックになるのかまで踏み込んでいて、「なぜ自社のDXが前に進まないのか」を腹落ちさせてくれます。 結局、IT負債の話って経営や組織の意思決定とセットで語られるべきなのに、現場ではそこに触れられないことが多いですよね。この本は、その溝をどう越えるかを“言葉として持てる”ようにしてくれる一冊でした。特に、事業とITのどちらにも立場をおいて考えたい人には刺さると思います。
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