
お砂糖とスパイスと爆発的な何か: 不真面目な批評家によるフェミニスト批評入門
北村紗衣
この本について
最近、何か作品を読んだり観たりしても「自分の感じ方ってこれでいいのかな」とか、「なんとなく違和感はあるけど、言葉にできないまま流してしまう」ことが多い人はけっこういると思います。僕もそうで、モヤモヤだけが溜まるのに、うまく扱えないまま次のコンテンツに行ってしまうことがよくあります。 この本は、そのモヤモヤに名前をつけてくれる感じがあります。たとえば、女性の美しさや性欲の扱われ方が「嫌がっている女のエロさ」に偏っていることに気づきつつも、どう距離をとればいいかわからない時。あるいは、映画や文学の“自由な解釈”と言われつつも、実は社会的な枠組みの中で見させられているだけなんじゃないかと思う時。著者は歴史的背景や作品の具体的なシーンを使って、その違和感を「精読」という形でほどいていきます。檻に入っているのは犬ではなく自分だった、というウルフの言葉が急に実感を持つ瞬間が何度もありました。 特別な知識がなくても読めるのに、読後には作品の見え方が変わります。自信や美しさについての押しつけ、性欲のダブルスタンダード、ロマンティックに描かれがちな暴力の裏側など、自分の中でうまく扱えなかったテーマに小さな入口を作ってくれます。作品をもっと深く味わいたい人、あるいは「感じているのに言葉にできない」ことを抱えがちな人に刺さると思います。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第1章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの40%が集中しています。
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