
宇宙のカケラ 物理学者、般若心経を語る (毎日新聞出版)
佐治 晴夫
毎日新聞出版 / 2019-08
この本について
最近、人との距離感に迷うことが増えました。相手を理解したい気持ちはあるのに、どうしても噛み合わない瞬間があったり、「自分の感じ方って普通なのか?」と考えすぎてしまったり。こういう行き詰まりって、仕事でも家庭でも静かに積み重なっていくものですよね。 この本は、そんなモヤモヤを「人間関係をどう整えるか」ではなく、「そもそも世界はどう成り立っているのか」という視点からほぐしてくれます。たとえば、誰かの感じ方を自分の基準で図ろうとしてしまう癖に気づけたり、「理解できない相手がいるのは当たり前」という前提に立てたり。相手の世界と自分の世界が違うことを前向きに受け入れられると、関係そのものの圧がすっと下がっていきます。そして、「空」という概念を、物理学と結びつけながら説明してくれるので、ただの精神論ではなく、日々の出来事の見え方が変わる実感があるのも良かったです。過去への執着が薄れて、「これから」の一歩をどう踏み出すかを考えやすくなるのも、この本の静かな効き目だと思います。 人とのズレや理解の限界に疲れやすい人ほど、落ち着いて読める一冊です。
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