
くらしのための料理学 NHK出版 学びのきほん
土井 善晴
NHK出版 / 2021-03-25
この本について
料理って、日によってまったく向き合い方が変わりませんか。作れる日もあれば、どうしても動けない日もある。なのに「手抜きしちゃったな」「めんどうくさがりだな」と自分で勝手に責めて、余計しんどくなる。僕もずっとそのループにハマっていました。 土井さんの本を読むと、その“しんどさ”の正体が少しほぐれます。まず、「できない日はできないだけ」という当たり前を当たり前として扱っていいと言われるだけで、肩が下がる感じがします。料理はおいしさよりも“食べられるようにする”ことが先でいい、という視点も救われました。頑張って結果だけを求めて苦しくなるより、淡々と食べることに向き合うプロセスを大事にしていいんだ、と。 そしてもうひとつ大きかったのが、料理が“ちゃんとする自分”の証明じゃなくて、暮らしの一部として続けられれば十分だという感覚です。要領よくやる、力を抜く。その発想に触れると、台所に立つときの緊張がやわらぎます。 日々のご飯づくりに「もう少し楽に向き合いたい」と思っている人には、静かに効く本だと思います。料理そのものより、自分との付き合い方が少し変わります。
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