
戦争は女の顔をしていない (岩波現代文庫)
スヴェトラーナ アレクシエーヴィチ and 三浦 みどり
岩波書店 / 2016-02-16
この本について
仕事でも日常でも、人の言葉をうまく掴めない時があります。自分の感じていることが本当に「自分のもの」なのか、周りの空気に形を寄せただけなのか分からなくなる瞬間があると思います。そんなときにこの本を読むと、言葉が生まれる場所そのものをもう一度考えさせられます。 『戦争は女の顔をしていない』に出てくる声は、歴史の陰ではなく、生活のにおいや温度の中からすくい上げられたものばかりです。例えば、敵兵が「若くて朗らか」だったという証言や、戦場でも変わらず手や顔を洗い続けていた姿への戸惑い。単純な善悪では整理できない現実の前で、人はどう感じ、どう揺れるのかがそのまま残っています。また、教養や時代の常識に染まらない言葉がいかに希少か、そして自分の本音がどれほど脆く押しつぶされやすいのかも見えてきます。 読んでいると、戦争の本というより「人が自分の人生をどう語り直すのか」を扱った作品のように感じました。過去をただ思い出すだけではなく、時間を逆流させて書き加え、書き直しながら、自分が生きた証を残そうとする姿に、こちらも少し背筋が伸びます。わたし自身、日々の迷いを言葉にする時に、どこまでが自分の感情で、どこからが時代の声なのかを考えるようになりました。 自分の中の「本物の声」を探したい人に特に刺さる一冊です。
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多くの読者は第1章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの61%が集中しています。
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