
新版 きけ わだつみのこえ-日本戦没学生の手記 (岩波文庫)
日本戦没学生記念会
累計読者数4
平均ハイライト数 9件/人
star総合評価 41/100
start序盤集中型
この本について
最近、「人の弱さをどう扱えばいいのか」みたいなことで立ち止まる人、多い気がします。職場でも家でも、自分の未熟さに落ち込んだり、誰かの不器用さに苛立ったり。分かってるのに感情が先に動く、あのどうしようもなさです。 この本に出てくる戦没学生たちの手記は、戦争を語るというより、人間のぎりぎりの感情に触れさせてきます。才能がないと言われても手をかけて兵器を磨く兵士へのまなざしや、誰にも言えない弱さを家族に吐き出したい夜の独りごと。彼らが抱えた恐れや寂しさが、こちらの日常の悩みとどこか重なってしまうんです。読みながら、自分の情緒がすり減っていく感覚を誰もが抱えているのだと知れて、少し呼吸が深くなりました。 もうひとつ大きかったのは、追い詰められた環境が人の思考や言葉をどう変えてしまうのかを、生々しく見せてくれるところです。勇ましい言葉に見えても、その裏には恐怖や葛藤がある。自分が環境に左右されているかも、という視点がひとつ増えるだけで、他人への見方もだいぶ変わる気がします。 「人の弱さと、自分の弱さをどう扱えばいいのか」に立ち止まっている人には、静かに刺さる一冊だと思います。
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