人間をお休みしてヤギになってみた結果(新潮文庫)

人間をお休みしてヤギになってみた結果(新潮文庫)

トーマス・トウェイツ and 村井理子

新潮社 / 2017-11-01

累計読者数11
平均ハイライト数 9.5件/人
推定読了時間 約4時間29分
star総合評価 47/100
start序盤集中型

この本について

最近、未来のことを考えすぎて気づけば脳内でずっと“時間旅行”してしまうことってありませんか。起きてもいないことを心配して、一日がうっすら重たくなるやつです。僕もよくやってしまうので、人間って面倒だな…と思う瞬間があります。 この本は、そんな「考えすぎてしんどい」感じに、真正面から向き合うでもなく、かといって投げ出すでもなく、横からそっと視点をずらしてくれる一冊でした。著者が本気で“ヤギになろうとする”という無茶な挑戦を通して、人間だけが抱えてしまう想像力の負荷とか、未来を気にしてしまう仕組みが、意外なほど丁寧に描かれています。ヤギにはエピソード記憶がないから、その場で判断するだけという話もあって、ああ、そんな生き方もあるのかと肩の力が抜けました。 もう一つ刺さったのは、彼が笑われる覚悟で突っ走る姿です。許可より謝罪、というアドバイスに従ってしまう勢いも含めて、完璧さとは程遠いのに、なぜか応援したくなる。自分の悩みから逃げたい気持ちを否定せず、むしろ変な方向に振り切っていくことで、結果的に悩みから距離を取ってしまう。その感じが、妙に現実的なんですよね。 「ちょっと今の自分の視点に疲れている人」に静かに刺さると思います。考えすぎて動けなくなる日があるなら、一度“人間をお休みする”という発想に触れてみるのも悪くないですよ。

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書籍情報(出版社紹介・目次)expand_more

出版社による紹介

仕事はパッとしないし、彼女に怒られるしで、ダメダメな日々を送る僕。いっそヤギにでもなって人間に特有の「悩む」ことから解放されることはできないだろうか……というわけで本気(まじ)でやってみました。四足歩行の研究のためにヤギを解剖し、草から栄養をとる装置を開発。医者に止められても脳の刺激実験を繰り返し――。イグノーベル賞を受賞した抱腹絶倒のサイエンス・ドキュメント。
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