
弱さのちから
若松英輔
亜紀書房 / 20200722
この本について
最近、弱さを見せると立ち止まってしまう気がして、つい仕事でも人間関係でも「ちゃんとしなきゃ」と肩に力が入ってしまうことがあります。でも、そのわりに思うように人と距離が縮まらなかったり、自分の気持ちが置き去りになっていたりして、どこかモヤモヤが残るんですよね。 『弱さのちから』は、そのモヤモヤに対して「弱さって本当に隠すべきものなのか」という問いの立て方を変えてくれる本でした。弱さは欠点ではなく、他者の弱さに気づける感受性でもある、という視点に触れると、人に頼ることや迷うことが少しだけ別の意味を持ちはじめます。たとえば、相手にただ“さわる”のではなく、“ふれる”ようにかかわるとはどういうことか、つながりを作るとは何が起きている状態なのか、日常の行動レベルで考え直すきっかけになります。 また、働くことについても「誇り」や「敬意」という、普段は言語化しづらい感覚を丁寧に照らしてくれます。仕事がうまくいかない時ほど、自分の弱さばかりが目立って苦しくなるのですが、その弱さが実は他者との関係を支える一部でもあると気づくと、少し呼吸がしやすくなる感覚がありました。 自分の弱さを抱えたまま前に進みたい人に刺さる一冊だと思います。完璧さより、揺らぎの中で何を見つけるかを一緒に考えたい時に、そっと脇に置いておける本です。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第1章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの50%が集中しています。
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