
きみって私のこと好きなんでしょ? とりあえずお試しで付き合ってみる? (GA文庫)
望 公太 and 日向 あずり
SBクリエイティブ / 2020-04-13
この本について
人と関わるとき、「本を読みたいから今日は帰りたい」「相手に合わせすぎて自分の役割を演じてしまう」みたいな、小さなモヤモヤを抱えがちじゃないですか。相手に悪気はないと分かっていても、こちらのペースや趣味が軽んじられる瞬間って地味に削られるんですよね。僕もそこを上手く言語化できず、ずっと飲み込んでいました。 この作品はラブコメなんですが、その“飲み込んでいた違和感”に、思いがけず言葉を与えてくれます。たとえば「暇だから読んでるわけじゃないのに」という読書の尊厳の話や、「空気を読むとは、その場で求められている自分を演じること」という視点は、日常で感じていた疲れの正体をそのまま掘り起こしてくれる。さらに、恋愛を“容量を食うアプリ”として描く比喩がやけにリアルで、自分の生活リズムが乱れる理由を妙に腑に落とさせてくれます。物語としては軽やかに読めるのに、内側に刺さる部分がやたら具体的なんです。 自分のペースが大事だけど、人との距離もゼロにはできない……そんな人に刺さると思います。読んだあと、「無理に日向へ行かなくてもいいんだな」と自分の居場所の扱いが少しだけ変わる。ラブコメとして楽しみながら、日常の疲れの原因をそっと可視化してくれる一冊でした。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第1章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの28%が集中しています。
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