
データで見る行動経済学 全世界大規模調査で見えてきた「ナッジの真実」
キャス・サンスティーン, ルチア・ライシュ, and 遠藤 真美
この本について
人の行動に働きかける仕組みって、仕事でも日常でもよく触れるのに、「これってどこまでが適切なんだろう…」とモヤッとし続けていました。選択肢の出し方ひとつで反応が変わるのは知っていても、自分がそれをどう扱いたいのかまでは言語化できていなかったんです。 この本は、その曖昧さを少し整理してくれました。たとえば、私たちはデフォルトに流されやすいけれど、だからといってどんなデフォルト設定でも受け入れるわけじゃない。目的が正当か、自分たちの価値観と合うか、行為主体性を奪っていないか…そういう判断軸が世界中の調査データから浮かび上がってきます。また、ナッジそのものへの賛否ではなく、「どの方向へ導こうとしているか」で評価が大きく変わるという視点も、実務にそのまま落とし込める感覚でした。人を動かす仕組みを考えるとき、つい効果ばかり追いがちですが、そもそも信頼や文脈が整っていないと支持されないというのは、職場の意思決定でも思い当たるところが多かったです。 「行動を変えてもらう仕組みを作る側に立つ場面が増えてきたけれど、押しつけにも操作にもしたくない」という人には特に刺さるはずです。効果と自由のバランスをどう取るかを、データを背景に落ち着いて考え直せる一冊でした。
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