
ネット興亡記 敗れざる者たち (日本経済新聞出版)
杉本貴司
日経BPマーケティング (発売) / 2020-08
この本について
仕事をしていると、最初は言葉にしづらい違和感があっても、忙しさに流されて見なかったことにしてしまうことがあります。自分の選択が正しいのか、今のままでいいのか。答えが出ないまま日々が進んでいく感じ、けっこう共通している気がします。 『ネット興亡記 敗れざる者たち』は、その「小さな違和感」を真正面から見つめ続けた人たちの物語でした。派手な天才ではなく、最初は私たちと同じように迷っていた若い起業家たちが、問いを捨てずに動き続けた結果どうなったのか。その軌跡が淡々と描かれていて、読んでいると不思議と自分の足元が整ってくる感覚があります。組織が変わり続けないと生き残れない話や、失敗から「一社では完結しない」ビジネスの捉え方に気づいていく姿は、今の環境に納得がいっていない人ほど刺さると思います。 そしてもう一つ良かったのは、成功の裏での葛藤が丁寧に書かれているところです。妬みや誤解、仲間とのすれ違い、選択のたびに失われるもの。そこから「それでも進む理由」を探す人間味に触れると、自分のペースで前に進めばいいと思える。誰と組むかを重視する話や、3倍先を見て準備する経営の視点は、仕事の向き合い方そのものを見直すきっかけにもなります。 今の一歩がこれでいいのか悩んでいる人に、静かに効いてくる本です。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第4章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの22%が集中しています。
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