
経験済みなキミと、 経験ゼロなオレが、 お付き合いする話。 (富士見ファンタジア文庫)
長岡 マキ子、magako
KADOKAWA / 202009
この本について
人と距離をつめたいのに、踏み込み方が分からないまま止まってしまう時ってありますよね。相手とのあいだに妙な“壁”を感じたり、周りの言葉に振り回されて自分だけ取り残されたような気がしたり。頭では分かってても、心が追いつかないあの感じ、けっこうしんどいです。 この作品は、まさにその「隔たり」を抱えたまま誰かに向き合おうとする主人公のぎこちなさが丁寧に描かれていて、読んでいて妙に胸に残りました。白河さんとの距離感に戸惑う場面や、友人からの雑なイジりに反応できず黙るしかない瞬間など、「こういうことってあるよな…」と自分の過去と重なるところが多いんです。それに加えて、完璧に見える女の子にも“選ばれなきゃ幸せになれない”という不安があると分かると、恋愛ものというより、人と人がどう近づいていくかの物語に見えてきます。 特に、表の顔と本音のあいだで揺れている姉妹の事情が明かされていくところは、相手の言葉をそのまま受け取るだけじゃ分からない感情の深さを感じさせてくれて、読み終わったあとに少し落ち着くような余韻が残ります。 人との距離の測り方にいつも迷ってしまう人に、静かに刺さる一冊だと思います。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第10章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの38%が集中しています。
読書の順序
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