
拡張するキュレーション 価値を生み出す技術 (集英社新書)
暮沢剛巳
集英社 / 2021
この本について
仕事でも趣味でも、情報を集めているつもりなのに「なんとなく全部が平板に見えてしまうな」と感じることが僕はよくあります。同じものを見ているはずなのに、人によって読み取る深さが違うのはなぜなのか。その差が埋まらないまま、手を動かすしかない日も多いです。 この本は、そういうモヤモヤに対して、視点の持ち方をそっとずらしてくれます。作品やモノには言葉以外の情報が宿っているという話がまず腑に落ちました。素材の肌理や形の誘導性のような「非言語の情報」まで含めて見ると、モノ同士の関係が急に立体的になります。また、キュレーションを「展示の技術」と狭く捉えず、ネット検索や日常の選択まで広げて扱うのも刺激的で、価値を生み出すプロセスは特別な人だけのものではないんだと思えてきます。さらに、ワイン展の例のように、美術のノウハウを別領域に応用する話は、自分の仕事にも置き換えやすく、情報の扱い方そのものを見直すきっかけになりました。 ものごとをただ並べるのではなく、意味が立ち上がる順番で扱いたい人に特に刺さるはずです。表面的な「選ぶ力」ではなく、選んだもの同士の間に何が生まれるのかを考える習慣が、じわっと身につく一冊でした。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第1章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの40%が集中しています。
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