
女ふたり、暮らしています。
キム・ハナ、ファン・ソヌ、清水 知佐子
CEメディアハウス / 2021-02-27
この本について
ひとりで生きるか、誰かと暮らすか。どちらを選んでも、周りから勝手に基準を押しつけられたり、自分でも説明できない不安に追い立てられたりしますよね。私も「結婚しない理由」を求められたり、「ひとりで大丈夫なのか」と言われるたびに、なんとなく落ち着かない気分になることがあります。 この本のよかったところは、そういう焦りを直接慰めるというより、「自分はどう生きたいのか」を実際の生活の場面で考え直せたことでした。たとえば、ひとり旅の気楽さと、誰かと共有する思い出の豊かさはどちらが上でもなくて、人生には両方あっていいんだと素直に思えたり。あるいは、同居人とのけんかの技術を丁寧に書いてくれていて、他人と暮らすってこういう“手間”と“誠実さ”なんだと腹落ちしたり。結婚や家族を「制度」ではなく「生活の形」として見られるのも大きかったです。 結局のところ、結婚してもしなくても「自分の感覚で選んでいい」という当たり前を、肩肘張らずに確認させてくれる本でした。誰かと一緒に暮らすことを夢見ている人にも、ずっとひとりで生きていく可能性を考えている人にも、それぞれの不安に入り込んでくる言葉があります。特に、「ひとりでいる理由を説明するのに疲れた人」にはじんわり効くと思います。
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