
SF思考――ビジネスと自分の未来を考えるスキル
藤本 敦也、宮本 道人、関根 秀真
ダイヤモンド社 / 2021-08-04
この本について
仕事の数字ばかり追っていると、「これを積み上げた先に何があるんだっけ」と急にぼんやりする瞬間があります。新しい企画を考えようとしても、現実の制約が頭を締めつけて、発想が全然広がらない。無理にポジティブになろうとしても空振りするだけで、ただ疲れるんですよね。 この本の良さは、“未来を当てにいかなくていい”と言い切ってくれるところでした。予測ではなく可能性に目を向ける、ちょっと変な未来の言葉で思考をズラす、ひとつの技術を「もし極端に進化したら」と妄想してみる。こういう遊びのような思考が、結果的に自分の仕事や興味とつながっていくのが面白かったです。特に、SF特有の三段階の発想──予想外の未来社会を想像して、そこにある課題を考えて、さらにその解決方法まで描く──は、普段の業務にそのまま載せられました。研究開発でも企画でも、「この技術が広がったら誰が困る?」と考えるだけで視野が一気に開く感覚があります。 結局、未来を広げる前に自分のこだわりや違和感を拾い上げることが大事なんだ、と静かに背中を押される本でした。現実を否定するのではなく、フィクションのほうに合わせて現実を動かすという視点も、個人的にはかなり救われました。 自分の興味と仕事の接点が見えなくなっている人にこそ刺さる一冊です。
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